新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニック|松谷 大輔 院長|糖尿病の専門家による糖尿病治療|”通い続けられる”新宿の糖尿病外来

2025年11月6日に実施したインタビューを元に執筆しています。

「健康診断で血糖値の異常を指摘されたが、仕事が忙しくて病院に行く時間がない」
「生活習慣病の治療は、我慢が多くて大変そう…」

日々忙しく働く方々にとって、自身の健康問題は後回しになりがち。

しかし、糖尿病や生活習慣病は、自覚症状がないまま静かに進行し、心筋梗塞や脳梗塞、腎不全(透析)といった深刻な合併症を引き起こす可能性があります。

今回取材したのは、JR新宿駅西口から徒歩3分という好立地にありながら、夜20時までの診療で「多忙な働き盛り世代」の健康を支える「新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニック」の統括院長、松谷大輔先生です。

世界トップクラスの医学雑誌に数多くの論文を発表してきた研究者でありながら、徹底して「患者様の通いやすさ」と「納得できる診療」にこだわる松谷院長。

その背景にある想いと、科学的根拠(エビデンス)に基づいた治療戦略について、詳しくお話を伺いました。

目次

新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニックを開院した理由|病院に行きたいけど、行けない現実を打破したい

松谷 大輔院長が医師を志した原点、そして新宿の地にクリニックを開院した熱い想いについてお伺いしました。

ーー先生が医師を志し、特に糖尿病・生活習慣病の分野を専門に選ばれた理由を教えてください。

松谷院長
 もともと私の家系は医師が多く、祖父母の主治医も伯父でした。家族が元気を取り戻す姿を間近で見て、幼いながらに「人の命を救う医師」という存在に憧れたのが原点です。
 その後、東京慈恵会医科大学附属病院などで医療現場の経験を積む中で、多くの重大な疾患、例えば心筋梗塞や脳梗塞、腎不全(透析)といった重篤な合併症の背景に、糖尿病や脂質異常症、高血圧といった生活習慣病が深く関わっていることを痛感しました。
 これらの重篤な合併症を根本から減らすには、大元にあるこの分野に真剣に取り組む必要があると感じ、糖尿病と生活習慣病の治療に生涯をかける決意をしました。データが改善されることで将来的な重篤疾患を防ぎ、「健康寿命の延長」につながることに、大きなやりがいを感じています。

ーー大学病院などでのご経験を経て、なぜ「新宿」で開業されたのでしょうか?

松谷院長
 大学病院時代、都心の第一線で多くの患者様を診てきましたが、非常に多忙な働き盛りの方々が、治療を後回しにしてしまった結果、重篤な合併症を起こしてしまうという現実を何度も目の当たりにしてきました。
 社長様や重要な経営者の方など、社会にとって大切な方々が倒れて緊急搬送されてくる。なぜこんなことになってしまうのか。原因の多くは「時間がない」ことでした。つまり「病院に行きたいけど、行けない」という状況です。物理的に時間を取れないために、治療を諦めてしまっている。この現実を何とか打破したいと強く思いました。
 そこで、働く世代の方々が仕事の合間や帰宅前に通えるよう、ビジネスの中心地である新宿にクリニックを開院することを決意しました。

ーーなるほど。そして夜20時までの診療体制は、まさに「働く世代のため」ですね。

松谷院長
 はい。特に千葉・埼玉・神奈川方面から新宿に通勤されている方は、残業をして帰宅する頃には、地元のクリニックはすでに閉まってしまっています。この辺(新宿)の方々は、本当に夜遅くまで仕事をされている方が多いです。夜20時まで診療していれば、受付は19時半最終になりますが、仕事終わりにスーツのまま駆け込んで来られる方もたくさんいらっしゃいます。「今まで血糖値が300、400あっても諦めていたけれど、近くに夜までやっているクリニックができたから勇気を出して来ました」とおっしゃってくださる方もいます。
 そういった方々を根本的に救うことができれば、将来の心筋梗塞や脳梗塞で亡くなる方を減らせますし、糖尿病は癌の発症率も上げることが分かっていますから、早期治療の意義は非常に大きいのです。この「時間的制約」を取り払うことが、開業した最大のモチベーションですね。

論文実績多数|糖尿病の研究者 松谷 大輔先生が「臨床医」として診療する意味

松谷院長は、多忙な臨床の傍ら、世界的な医学研究にも力を注いでこられました。

その研究者として培った「眼」が、日々の診療にどのように活かされているのかを伺いました。

ーー先生は「Diabetes Care」などトップジャーナルでの論文実績が非常に豊富ですが、その研究経験は日々の診療にどう活かされていますか?

松谷院長
 私はこれまで、世界トップクラスの糖尿病専門誌である『Diabetes Care』をはじめ、多くの英語論文を執筆してきました。『Diabetes Care』は、臨床研究や治療指針など、私たちの日々の実臨床に直結する内容が書かれている医学雑誌です。(※ちなみに、基礎研究分野では姉妹誌の『Diabetes』が世界的に高く評価されています。)
 そしてありがたいことに、これまでに執筆した論文の総合インパクトファクター(IF)は、合計で約60点に達しました。IFというのは、学術論文がどれほど引用されたかを示す国際的な評価指標ですが、医師全体の平均が1〜2点前後とされていますので、約60点という数字がいかに高い水準かお分かりいただけるかと思います。
 医療の世界では、論文を“読む”だけでなく、“書く”こと、そして正しい統計学的理解に基づき診療へ還元することが非常に重要です。大学院時代に統計解析法を深く学び、自分で論文を書いてきたからこそ、「医学的根拠(エビデンス)の高い、本当に信頼できる論文」を見極める能力が養われたと自負しています。
 毎日のように新しい医学論文が発表されますが、正直なところ、すべての論文が正しいわけではありません。その論文の信頼性や臨床的意義を的確に見極め、研究で得た確かな知見だけを、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療として臨床に活かす。当院はこうした国際的な研究実績を日々の臨床に還元することを重視しており、これが私の強みであり、患者様の長期的な健康維持につながると確信しています。

ーー「信頼できるエビデンスだけを臨床に還元する」とは、具体的にどういうことでしょうか?

松谷院長
 例えば、最近は「筋トレ」がブームですが、筋トレに関して面白いデータがあります。筋トレを週に60分以上行うと死亡率が下がることが報告されていますが、一方で、やりすぎると逆に死亡率が上がってしまうというデータもあるのです。
 2022年に発表された最新の研究では、筋トレと寿命の関係について興味深いことがわかりました。研究によると、筋トレの時間と健康効果の関係は「逆U字型」という特徴的なパターンを示します。逆U字型とは、山のような曲線のことで、ある程度まで増やすと効果が高まりますが、それを超えるとあまり変わらなくなるという関係性を表しています。具体的には次のような結果が出ています

・週に60〜100分程度の筋トレで、死亡率(亡くなる確率)が最も低くなる
・それ以上長時間トレーニングをしても、健康効果はほぼ横ばいになる

 この研究で特に注目すべきなのは、「短い時間の筋トレでも、しっかり健康効果が得られる」という点です。忙しくて時間が取れない方や、運動が得意でない方でも、週に合計1時間程度の筋トレで十分に健康づくりを始められます。1回20分の筋トレを週3回行うだけでも、この目安に達します。もちろん、一人ひとりの体力や持病の有無は異なりますので、実際に運動を始める際は、それぞれの状態に合わせて運動メニューを調整することが大切です。つまり、やればやるほど良いというわけではない。こうした深い知見を知っているかいないかで、患者様へのアドバイスの質も大きく変わってきます。
 また、糖尿病治療薬もここ数年で爆発的に種類が増えました。心臓や腎臓などを守り、健康寿命を延ばすという医学的根拠のあるお薬を選ぶことが非常に重要になっています。正直、日々糖尿病の診療を専門にしていない医師にとっては、どのお薬を処方すればいいのか分からない状況になってきているとも言えます。
 だからこそ、常に世界の最新の研究を追い続け、その中から本当に価値のある情報だけを抽出し、目の前の患者様の治療に還元していく。それが私の責務だと考えています。

ーー近年の糖尿病治療のトレンドについて教えていただけますか?

松谷院長
 「臓器を守る時代」に進化しています。かつての糖尿病治療は、単に「血糖値を下げること」が主な目的でした。しかし今は、血糖値を下げるだけでなく、「心臓・腎臓・肝臓といった重要な臓器を同時に保護する時代」へと大きく進化しています。心筋梗塞や脳梗塞、腎不全(透析)といった重篤な合併症をいかに防ぐか。そのためのエビデンスが確立された新しいお薬が次々に登場しています。
 これらの薬を、患者様の体質や年齢、生活背景、そして合併症のリスクに応じて、いかに最適に組み合わせていくか。そこが医師の腕の見せ所であり、私の研究者としての経験を活かせる部分だと感じています。

糖尿病治療は「十人十色」|生活背景まで考慮した新宿内科のオーダーメイド治療

高い専門性を持つ松谷院長ですが、診療で大切にしているのは「患者様との対話」だと言います。

科学的根拠に基づきながらも、一人ひとりの人生に寄り添う「オーダーメイド治療」の神髄に迫ります。

ーー実際の診療で、先生が大切にされていることは何ですか?

松谷院長
 私が大切にしているのは「納得できる診療」です。私は、患者様に対して頭ごなしに怒ったりすることは絶対にしません。例えば「なぜ、血糖値が改善しないのか?」という状況でも、まずは患者様のお話にじっくりと耳を傾けます。「どのような食事や運動を心がけているか」「仕事の忙しさで飲めていない薬はないか」など、生活リズムや職業背景、経済状況、メンタル面まで考慮して、その方に合ったオーダーメイドの治療をご提案します。
 糖尿病や生活習慣病の治療は、患者様との長いお付き合いになります。だからこそ、お互いに信頼関係を築き、「ここだったら怖くないから続けられる」と感じていただくことが何よりも重要です。

ーー例えばどのような工夫をされていますか?

松谷院長
 治療は“我慢”ではなく“工夫”で続けることが、長期的な成功につながると考えています。例えば、糖尿病の治療法は、患者様一人ひとりで全く異なります。AIには決して真似できない、まさに「十人十色」の完全オーダーメイドです。
 トラックの運転手の方であれば、低血糖を起こすと大事故につながるため、あえて血糖値を少し高めに調整します。ご高齢の方であれば、お薬の飲み間違いによる低血糖で転倒するリスクを避けるため、「低血糖になりにくい薬剤」を選びます。夜勤が多い方なら、お薬を飲むタイミングをどうするか。会食がやむを得ず多い方にはどうアプローチするか。筋トレが趣味でプロテインを多く摂取している方には、動物性タンパク質の摂取量と動脈硬化のリスクについてお話ししつつ、その方の人生の楽しみも尊重します。
 生活習慣や価値観に合わせて、薬の組み合わせは無限大です。一つ駅前から歩いてもらう、膝が痛いなら上半身のトレーニングをしてみるなど、その方が「これならできそう」と思える工夫を一緒に探していきます。

ーーマンジャロなど新しい治療薬も積極的に活用されていますか?

松谷院長
 マンジャロ(チルゼパチド)やオゼンピック(セマグルチド)といったGLP-1受容体作動薬は、特にここ新宿エリアの患者様と非常に相性が良いと感じています。これらの薬は、血糖値を下げるだけでなく、食欲を適度に抑えることで体重減少効果も期待できます。さらに重要なのが「臓器保護効果」です。心筋梗塞や脳梗塞といった心血管イベントを予防する可能性が大規模な臨床研究で示唆されており、特に肥満傾向があり、将来的な合併症リスクが高い方には、アディショナル・ベネフィット(追加的な利益)が期待できます。
 もちろん、SGLT2阻害薬(尿から糖を出す薬)など、他にも心臓や腎臓を保護するトップクラスのお薬はたくさんあります。これらの薬を、患者様の背景(過去に治療を中断していた期間が長い、腎臓にダメージがある等)を考慮し、メリット・デメリット(胃腸症状や尿路感染のリスク等)を丁寧にご説明した上で、優先的に選択できるようにしています。

ーー先生は「インスリン離脱」を得意とされているとも伺いました。

松谷院長
 はい。インスリン治療と聞くと「一度始めたらやめられない」と不安に思う方が多いのですが、私はむしろ早期にインスリンを導入することで、疲弊した膵臓をしっかりと休ませ、その間にインスリンの離脱を目指す治療を得意としています。先ほどからもお話ししているように、この辺(新宿)の方は多忙で入院できる方がほとんどいませんが、血糖値が非常に高い状態(400や500)で来られる方もいます。その場合、まずはインスリンでしっかりと血糖値を下げて膵臓の疲れを取ります。その間に食事や運動習慣を改善していただき、膵臓の機能が回復してきたらインスリンを減量・中止していく、という流れです。
 糖尿病は、放置すると5年で失明、7年〜10年で透析に至るリスクがあります。そうなる前に、早期に介入し、将来50代、60代で寝たきりになる方を一人でも減らしたい。そのために、インスリン治療も選択肢の一つとして柔軟に活用しています。

クリニックの役割は「早期発見と介入」|重症化を防ぐ、高度医療機関とのシームレスな連携

糖尿病治療は、クリニックだけで完結するものではありません。

特に重症化の兆候が見られる場合や、緊急の対応が必要な場合、いかに迅速に専門的な医療につなげられるかが鍵となります。

松谷院長が考えるクリニックの役割と、地域の病院との連携体制について伺いました。

ーー糖尿病の治療を進める上で、他の病院との連携はどのように行っているのでしょうか?

松谷院長
 糖尿病は、目(網膜症)や腎臓(腎症)、神経(神経障害)など、全身に合併症を引き起こす可能性があります。そのため、治療初期の段階から、必要に応じて眼科さんや腎臓内科さんなど、他の専門科としっかり連携しながら進めていくことが非常に重要です。
 当院は新宿という土地柄、近隣に東京医科大学病院をはじめとする高度医療機関が充実しています。何かあればすぐに紹介できる体制を整えていますし、逆にそれらの病院からご紹介いただくこともあります。

ーー重症の患者様が来院された場合の対応についても教えてください。

松谷院長
 当院の役割は、あくまでも「早期発見」と「早期介入」です。もし診察の時点で、心筋梗塞や脳梗塞が疑われる場合、あるいは重度の腎障害や足の潰瘍(えそ)など、入院治療が必要だと判断した場合は、安全を最優先し、即座に提携する高度医療機関へご紹介します。
 実際に、脳梗塞が疑われる患者様が来院され、院内が一時騒然となったこともありましたが、そういう緊急時は患者様も理解して協力してくださいます。重症の場合は、そのまま紹介先の病院で継続して治療を受けていただくこともありますし、状態が落ち着いたら、また当院に戻ってきていただいて日常の管理を行うこともあります。クリニックと大病院がそれぞれの役割をしっかり果たし、シームレスに連携することが、患者様の健康を長期的に守るためには不可欠です。

ーー他の病院から転院されてくる患者様もいらっしゃいますか?

松谷院長
 そうですね、「他の病院に通っていたけれど、全然データが良くならなくて…」と不安になって来られる方も少なくありません。これは言いづらいことですが、病院によっては専門外の医師が診察しているケースもあり、最適な治療が行われていない場合も見受けられます。
 私は糖尿病の専門家として、最新のエビデンスに基づいた治療に自信を持っています。他院でなかなか下がらなかった血糖値が、当院で治療方針を見直した途端、2ヶ月程度で改善することも珍しくありません。
 大切なのは、患者様ご自身が納得できる治療を受けることです。セカンドオピニオンも含め、不安なことがあればいつでもご相談いただきたいですね。

「待たないクリニック」の裏側|ITとシステムが支える、徹底した”通いやすさ”

高い専門性とオーダーメイド治療。

それを支えるのが、松谷院長が徹底的にこだわる「通いやすさ」です。

多忙な患者が治療を自己中断しないための、クリニックの仕組みについて伺いました。

ーー貴院は「待たないクリニック」をモットーにされていますが、どのような工夫があるのでしょうか?

松谷院長
 以前、患者様から「なぜ治療を中断してしまったのか」と伺った際に、「待つのが嫌でね」とおっしゃる方が非常に多かったのです。せっかく必要な治療なのに、待ち時間が長いせいで中断してしまうのは、医療者として本当に申し訳ないと感じました。
 そこで、当院ではスタッフ全員で「いかに待ち時間を減らし、円滑に診療を進めるか」を常に考え、システムを構築しています。
 当院は「完全予約制」です。そして、予約枠を「15分幅で3人」という非常に細かい単位で管理しています。

ーー完全予約制で、時間通りに診療が進む仕組みがあるのですね。

松谷院長
 はい。私たちはレストランでいう「仕込み」、つまり事前の準備を非常に重視しています。患者様が来院される前から、その日の検査内容や診療の流れをスタッフ全員で把握し、準備を整えています。
 そして、時間厳守を徹底しています。予約時間より早く来られた方をお呼びすることはせず、予約時間になった方から順番にお呼びします。もし呼び出し時間に間に合わなかった場合は、その時間枠の最後、場合によってはかなり後になってしまいます。
 これを徹底することで、患者様も「時間通りに来ないと待つことになる」と学んでくださり、私たちも「患者様を待たせないよう時間厳守で応えなければ」と高い意識を持つことができます。患者様も含めた、まさに「チーム」でこのシステムを運用している感覚です。
 その結果、緊急の重症患者様への対応中などを除き、基本的に待ち時間は10分を切ることがほとんどです。「座る間もなく呼ばれた」「早すぎて逆にクリニックが潰れるんじゃないかと心配になった」と言われることもありますが(笑)、それだけスムーズに診療が流れている証拠です。

ーーITシステムも積極的に導入されているそうですね。

松谷院長
 はい。「デジスマ®」という最新の医療専門アプリを導入し、来院前の保険証登録、問診、スマートフォン診察券、スマートフォン決済まで、予約から会計までをスマートフォンで完結できる体制を整えています。また、糖尿病や生活習慣病に特化しているため、指先の一滴の血液だけで、最短5~10分でHbA1c(過去1~2ヶ月の血糖指標)の結果が分かる医療機器も完備しています(※安定している方のみ対象)。
 貴重なお昼休みや仕事の合間を縫って来られる患者様の時間的負担を、ITとシステムの力で極限まで減らす。これも「通い続けられる」ための重要な工夫の一つですね。

糖尿病の”サイン”と早期治療の重要性|糖尿病の研究者からのメッセージ

糖尿病の研究者でもあり臨床医でもある松谷院長から早期発見・早期治療の重要性について伺いました。

ーーそもそも、糖尿病はなぜ早期発見が重要なのでしょうか? HPで「インスリン vs 脂肪の戦い」という例えを見かけました。

松谷院長
 糖尿病、特に日本人に多い2型糖尿病の主な原因の一つは肥満、特に内臓脂肪です。この脂肪は、血糖値を下げる唯一のホルモンである「インスリン」の働きを邪魔する、いわば「大敵」です。体の中では毎日「インスリン vs 脂肪の戦い」が繰り広げられています。
 肥満になり始めると、膵臓は脂肪に勝つために、インスリンを少し多めに出して血糖値を正常に保ちます。さらに脂肪が増えると、膵臓はアクセルを最大に踏んでインスリンを大量に出し、ギリギリのところで勝利します。これが「糖尿病予備軍」の状態です。
 しかし、その状態が続くと、膵臓という名のエンジンはオーバーヒートしてしまいます。アクセルを全開に踏んでもインスリンが出なくなり、時速30kmしか出せないような状態。この段階で初めて「2型糖尿病」を発症します。
 私たちが日々「痩せてください」と申し上げるのは、この大敵である「脂肪」を減らすためです。しかし、もっと大事なことがあります。それは、エンジンが故障する前、つまり膵臓が疲れ果ててしまう前に、早く膵臓を休ませてあげることです。車検は定期的に守るのに、健康診断で異常値が出ても病院に来られない方が多いのは、このことの危険性を私たち医療従事者が十分に周知できていない責任だと感じています。

ーーでは、どのくらいの数値や症状が出たら受診を考えるべきでしょうか?

松谷院長
 私は、「健康診断の血糖値で1でも基準値より上がっていたら、一度来てください」とお伝えしています。判定が「C」や「D」でなくても、少し上がっているだけでも、詳しく精査すると実は糖尿病が隠れていた、ということはよくあります。また、典型的な症状としては、

・喉が異常に渇く
・トイレが近い(特に夜間に何回も起きる)
・食べた後に強い眠気や倦怠感がある

 これらは血糖値が上昇し、その後急激に低下する際に見られる症状です。こうしたサインを見逃さず、早めに相談してほしいです。細身の方でも、日本人は欧米人より膵臓が弱いので糖尿病になりやすい。私はもう、街を歩いている人の体型を見ただけで、その方の血糖値がだいたい分かるくらい突き詰めています(笑)。

ーーただ、「血糖値が高いと怒られる」と不安な方もいるようです。

松谷院長
 その心配は一切いりません。先ほども申し上げた通り、私は頭ごなしに怒るような医療は正しくないと思っています。むしろ、「忙しい中、よく来てくださいました」という気持ちです。
 糖尿病になる前の段階であれば、食事や運動療法を一緒に見直すことで、糖尿病にならずに済むようサポートします。もしお薬が必要な段階でも、まずは血液をキレイな状態にして膵臓を休ませ、その間に減量に取り組む。そして減量が達成できたらお薬を減らす。それが最適な医療です。エンジンが故障して、心筋梗塞や脳梗塞、透析になってしまう前に、一緒に血液(ガソリン)をキレイにすることから始めましょう。

新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニックから皆様に向けてのメッセージ

「忙しい」を理由に治療を諦めていた人々が集うクリニック。

最近は、国境をも越え、多国籍の方もいらっしゃるようです。

そんな拡大中の新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニックより温かいメッセージをいただきました。

ーーどのような患者様が貴院に来られるのでしょうか?

松谷院長
 当初はインターネットを検索して来られる方が多かったですが、最近は口コミで、「会社の社長さんがまず来て、良かったからと社員さん全員で来られる」といったケースも増えています。本当に「忙しくて通えなかった」方々に、当院のスタイルが受け入れられているのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません。

ーー海外からも通訳同伴で来院される方がいらっしゃるとか。

松谷院長
 はい。中国や韓国など、海外からわざわざ飛行機で、通訳の方を同伴されて来院される患者様もいらっしゃいます。私は日本語しか話せませんが、英語論文の読解は日常的に行っていますし、最近は翻訳ツールも進化していますので、言語や性別、国籍などに関わらず、すべての方に平等に適切な医療を提供するよう努めています。
 実情は分かりませんが、日本の医療を信頼して、遠方から足を運んでくださることは、大変光栄なことだと感じています。

ーー最後に、健康診断の結果を見て不安に思っている読者へメッセージをお願いします。

松谷院長
 当院では「楽しく健康になる診療」を大切にしています。治療は我慢ではありません。正しい知識と、ほんの少しの工夫で、必ず続けることができます。お薬を続けるだけでなく、食事や生活の中に小さな改善を積み重ねることで、体は変わっていきます。
 私たちは、その第一歩を一緒に踏み出すサポートをいたします。皆様の健康寿命を延ばし、ご家族との時間やご自身のキャリアをより豊かにするためのお手伝いができれば幸いです。「60歳で寝たきりになるか、80〜90歳でも元気に過ごせるか」の分かれ道は、今この瞬間の決断にかかっています。少しでも異常値が出ましたら、どうぞ肩の力を抜いて、お気軽にご相談ください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニック

診療科目糖尿病内科、代謝科、脂質代謝科、内分泌科 、内科
住所〒160-0023
東京都新宿区西新宿7-10-3 第二雨宮ビル5F
診療日(月・火・水・金・土)10:00~20:00
休診日木曜日、日曜日、祝日
院長松谷 大輔
TEL03-6682-1466
最寄駅JR線/丸の内線/小田急線/京王線「新宿駅」西口より徒歩3分
都営大江戸線「新宿西口駅」D3、D4、D5出口より徒歩2分
西武新宿線「西武新宿駅」正面口より徒歩3分
東京メトロ丸の内線「西新宿駅」E9出口より徒歩2分
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この記事を書いた人

診療ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営する医療情報発信メディアです。開業医の先生方に直接取材を行い、診療への姿勢や先進医療への取り組み、地域医療への貢献、さらには医療業界に対する考えや想いをお届けします。読者の皆さまにとって、医療をより深く理解し、身近に感じていただける発信を続けてまいります。

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