2025年12月2日に実施したインタビューを元に執筆しています。
肌の悩みは、千差万別。
「長年治らないニキビをどうにかしたい」
「年齢とともに増えるシミやシワを自然にケアしたい」
「ムダ毛処理から解放されたい」
そんな切実な想いを抱えながらも、「美容クリニックは敷居が高い」「痛そうで怖い」「どこを選べばいいかわからない」と二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、東京4院・大阪3院を展開し、開院から20年以上にわたり美容皮膚科の第一線を走り続けている『フェミークリニック』の総院長、北山 英美子(きたやま えみこ)先生にインタビューを行いました。
10万症例以上の実績に裏打ちされた「オーダーメイド治療」の秘密や、独自の「サポート相談室」に込めた想い、そして最近話題の”肌育”について、たっぷりと語っていただきました。
「美容のかかりつけ医」を目指して|形成外科から美容皮膚科のパイオニアへ
まだ「美容皮膚科」という言葉が世の中に浸透していなかった時代から、肌の悩みに医療の力で向き合い続けてきた北山先生。
まずは、医師を目指した原体験や、美容医療の道を選んだ経緯、そして長年大切にされている想いについて伺いました。
ーー北山先生は現在、総院長として多くの患者様の美をサポートされていますが、医師を目指されたきっかけは何だったのでしょうか?
北山総院長
私が医師を目指した一番の理由は、父の影響ですね。父が医師として働く姿を幼い頃から見て育ったので、自然と「自分も医療の道に進むのだろうな」という意識がありました。それに加えて、母からの勧めもありました。「女性であっても自立して生きていける人間になりなさい」という教育方針だったんです。将来、何かあった時でも一人で生きていける確かな資格と考えた時に、私にとって一番身近で、かつ魅力的に映ったのが医師という仕事でした。
ーー「女性の自立」という視点は、現代の働く女性たちにとっても共感できる部分が多いと思います。そこから、なぜ「美容医療」という分野に進まれたのですか?
北山総院長
実は最初に入局したのは「形成外科」でした。形成外科というのは、怪我や手術による傷跡をきれいに治したり、先天的な形状の悩みを改善したりする分野です。当時、乳がんの患者様の乳房再建などにも携わらせていただいたのですが、そこで痛感したのは「外見を美しく整えることが、患者様の心にどれほど大きな影響を与えるか」ということでした。
傷が治るだけでなく、見た目もきれいに整うことで、患者様は自信を取り戻し、表情まで明るくなります。その様子を目の当たりにして、「人を美しくすることは、その人の人生を前向きにする力がある」と確信したんです。
私自身、もともと肌の悩みを抱えていたこともあり、美容全般に関心が高かったんですね。形成外科で培った「きれいに治す」という技術と、私自身の「人をきれいにしたい」という想いが重なり、美容医療の道へ進むことを決めました。
ーー形成外科でのご経験が、今の診療のベースになっているのですね。
北山総院長
そうですね。ちょうど私が美容医療に興味を持ち始めた頃、日本に「ケミカルピーリング」などの新しい皮膚治療が入ってき始めた時期でした。当時はまだ大学病院でもニキビ治療には限界があり、「命に関わらない肌荒れ」は軽く見られがちでした。でも、当事者にとっては深刻な悩みです。そこで、「大学病院でできないなら、美容医療として提供してみよう」と、ケミカルピーリングなどの自費診療を始めたのが最初のステップでしたね。
ーー今でこそ美容皮膚科は身近な存在になりましたが、先生が開業された20年以上前は、まだ一般的ではなかったと思います。当時の状況はいかがでしたか?
北山総院長
おっしゃる通り、当時は「肌の悩み=エステサロン」という認識が主流でした。医療機関で肌をきれいにするという概念自体がまだ薄く、開業当初は患者様から「ここは病院なんですか?」と不思議がられることもありました(笑)。美容外科の手術をするわけでもない、かといってエステサロンでもない。「美容皮膚科」という立ち位置を理解していただくまでには時間がかかりました。
ーーそんな中で、どのようにして患者様の信頼を獲得されていったのでしょうか?
北山総院長
やはり一番大きかったのは「効果の実感」です。例えば医療脱毛ですが、エステサロンの脱毛と医療レーザー脱毛では、使用できる機器のパワーが全く異なります。1回の施術でも毛の減り方や肌の変化を実感していただけるため、「やっぱり医療は違うんだ」と口コミで広がっていきました。
また、海外から次々と新しい治療法や機器が導入され始めた時期でもありました。それらをいち早く、かつ安全に取り入れることで、「エステでは解決できなかった悩みがここでなら治るかもしれない」という期待に応え続けてきた結果、今のフェミークリニックがあるのだと思っています。

フェミークリニックの「オーダーメイド治療」|全院で高いクオリティを維持
フェミークリニックの特徴として掲げられている「オーダーメイド治療」。
オーダーメイドという言葉はよく耳にしますが、具体的にどのような診療を行っているのでしょうか。
患者一人ひとりに寄り添うその姿勢について深掘りします。
ーーフェミークリニックさんが掲げる「オーダーメイド治療」について、具体的にどのようなものなのか教えていただけますか?
北山総院長
オーダーメイド治療とは、単に「たくさんのメニューから選べる」ということではありません。患者様お一人おひとりの肌質、毛質、体質、そしてライフスタイルに合わせて、治療の内容や組み合わせ、通院のペースなどを細かく調整し、その方にとっての「最適解」を提供する診療スタイルのことです。
例えば、同じ「ニキビ治療」であっても、肌が乾燥しやすい方と脂性肌の方ではアプローチが異なります。また、早く治したいのか、ダウンタイム(施術後の赤みや腫れなど)を避けたいのかによっても選択肢は変わります。私たちは、マニュアル通りの治療を当てはめるのではなく、目の前の患者様の肌の状態とご希望を深く理解した上で、その都度ベストなプランを組み立てているんです。
ーーなるほど。同じ機械を使っていても、使い方が違うということでしょうか?
北山総院長
その通りです。特に医療脱毛などはわかりやすいですが、レーザーの出力設定一つとっても、肌の色や毛の太さ、痛みの感じ方に合わせて微調整を行います。
また、私たちは「治療経過のすり合わせ」を非常に重視しています。患者様が思い描いているゴールと、医学的に可能な結果、そしてそこに至るまでの経過にギャップがあると、いくら治療が成功しても「思っていたのと違う」という不満につながってしまいます。
「この治療をすると、直後は少し赤みが出ますが、〇日後にはこうなります」「これくらいの期間で、これくらいの改善が見込めます」と、写真なども使いながら丁寧に共有し、患者様の不安を取り除きながら進めていく。これもオーダーメイド治療の重要な要素だと考えています。
ーー患者様に合わせたきめ細やかな対応をするためには、医師だけでなくスタッフの方々のスキルも重要になりますよね。
北山総院長
おっしゃる通りです。フェミークリニックでは、スタッフ教育に非常に力を入れています。私たちの治療はチーム医療です。診断や治療方針の決定は医師が行いますが、実際の施術やアフターケア、患者様の細かな不安に寄り添うカウンセリングなどは、看護師やカウンセラーが担う部分も大きいです。
そのため、定期的な勉強会や研修を実施し、新しい治療の知識はもちろん、接遇やカウンセリング技術の向上に努めています。メーカーの方を招いて最新機器の講習を受けることも頻繁にありますね。
ーー全院で高いクオリティを維持されている秘訣はそこにあるのですね。
北山総院長
私は、上の人間と現場のスタッフとの距離が遠くなりすぎるのが好きではないんです。東京4院、大阪3院という規模で展開しているのも、私の目が届き、直接指導や対話ができる範囲で質を担保したいという想いがあるからです。
スタッフは皆、「美容が好き」「患者様に綺麗になってほしい」という強い想いを持っています。知識が深まれば、患者様へのアドバイスも的確になり、仕事も楽しくなりますよね。プロフェッショナルなスタッフが育つことが、結果として患者様の安心と満足につながると信じています。
不安を取り除くための徹底した「対話」と「サポート」
美容クリニックに行く際、多くの人が感じる「痛みへの恐怖」や「言いたいことが言えない」という不安。
フェミークリニックでは、こうした患者様の心理的ハードルを下げるために、独自の取り組みを行っています。
ーー患者様の中には、医師や看護師を前にすると緊張してしまい、本当に聞きたいことを聞けずに帰ってしまう方もいらっしゃると思います。何か心がけているポイントはありますか?
北山総院長
そうしたすれ違いをなくすために、当院では通常の予約窓口とは別に、「サポート相談室」という専用の窓口を設けています。「先生には直接言いづらいけど、実は薬の使い方がよく分からなかった」「スタッフの対応で少し気になることがあった」など、どんな些細なことでも相談していただきやすい環境を作っています。
ーー第三者的な窓口があるのは非常に心強いですね。
北山総院長
はい。患者様にとっては「言わなくてもいいか」と飲み込んでしまうような小さな疑問や不安が、実は治療の満足度を大きく左右することがあります。サポート相談室を通じていただいたご意見は、私たちにとっても非常に貴重な「気づき」になります。医療面だけでなく、サービスの質の向上にも、患者様の生の声が役立っていると実感しています。
一方通行の医療ではなく、患者様と一緒にゴールを目指すために、コミュニケーションの風通しを良くすることは常に心がけていますね。
ーーカウンセリングの時間もかなりしっかりと取られていると伺いました。
北山総院長
そうですね、初診のカウンセリングには平均して30分ほどお時間をいただいています。まずは専門のカウンセラーが、患者様のお悩みやライフスタイル、ご予算などをじっくりヒアリングします。いきなり医師が出てきて専門用語で説明するのではなく、話しやすい雰囲気の中で「どうなりたいか」を共有していただくことを大切にしているからです。
その上で医師が診察を行い、医学的な見地から最適な治療をご提案します。「とりあえず高いコースを勧める」ようなことは決してしません。メリットだけでなく、痛みやダウンタイムなどのリスクもしっかりとお伝えし、患者様が心から納得して「やってみたい」と思われたタイミングで治療をスタートさせます。
フェミークリニックの肌育とニキビ治療|メスを使わず、自然に美しく
フェミークリニックが得意とするのは、劇的な変化を伴う外科手術ではなく、肌本来の美しさを引き出す治療。
ここでは、特にニーズの高い「ニキビ治療」と、近年注目を集める「肌育(再生医療)」について伺いました。
ーーフェミークリニックさんといえば「ニキビ治療」に定評がありますが、具体的にどのような治療を行っているのでしょうか?
北山総院長
ニキビ治療は、当院が最も力を入れている分野の一つです。最近は、今できているニキビ(活動性ニキビ)だけでなく、治った後の「ニキビ跡」に悩んで来院される方が非常に増えています。治療のアプローチとしては、多角的な組み合わせをご提案しています。
今あるニキビに対しては、古い角質を取り除く「ケミカルピーリング」や、アクネ菌を殺菌する「光線治療」、そして内服薬などを併用して炎症を鎮めます。そして、ニキビ跡の凹凸や赤み、色素沈着に対しては、「ダーマペン」や「ポテンツァ」といったマイクロニードル治療を用いて、肌の入れ替えを促進させます。
ーー保険診療の皮膚科で治らなかったという方も多いと聞きます。
北山総院長
そうですね。保険診療は素晴らしい制度ですが、ニキビ治療においては「今ある炎症を抑える」ことが主目的となりがちで、ニキビ跡の改善や、ニキビができにくい肌質への根本改善まではカバーしきれないことが多いのが現状です。当院では、自由診療ならではの豊富な選択肢を組み合わせることで、「ニキビを治す」だけでなく「ニキビ跡もきれいにし、再発しにくい肌を作る」ところまでサポートできるのが強みです。
ーー最近は男性の患者様も増えているそうですね。
北山総院長
はい、ここ5年ほどで男性の患者様はかなり増えました。特に20代前半の男性で、重度のニキビやニキビ跡に悩まれている方が多いです。男性の場合、メイクで隠すことが難しいため、肌の悩みが直接メンタルに影響しやすい傾向があります。就職活動や対人関係に自信を持ちたいと来院され、治療を重ねて肌がきれいになるにつれて、表情も服装も見違えるように明るくなっていくのを見ると、私たちも本当に嬉しいですね。
ーー先生が今、特に注目されている、あるいは患者様におすすめしたい治療はありますか?
北山総院長
今、美容医療のトレンドでもあり、当院でも力を入れているのが「肌育(はだいく)」治療、いわゆる再生医療の分野です。これまでのように、何かを足したり引いたりする対症療法ではなく、肌の細胞そのものを活性化させて、肌の基礎体力を上げる治療です。
具体的には「ACRS療法(自己血サイトカインリッチ血清療法)」という治療があります。これは、患者様ご自身の血液を採取し、特殊な技術で抗炎症性サイトカインと成長因子を抽出し増幅させ、それを再びお肌に戻すというものです。
ーー自分の血液を使うというのは、安心感がありますね。どのような効果が期待できるのでしょうか?
北山総院長
ご自身の血液由来成分なので、アレルギー反応などのリスクが極めて低く、非常に安全性が高いのが特徴です。効果としては、慢性的な炎症を抑えて肌の老化スピードを緩めると同時に、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。ニキビ跡の色味や凹みの改善、小じわ、ハリ不足、くすみなど、肌のあらゆる悩みに総合的にアプローチできる治療と言えます。
ーーどのような方におすすめですか?
北山総院長
年齢や肌質を問わずおすすめできます。ニキビ跡や肌荒れに悩む20代の方はもちろん、赤ら顔、加齢による肌の衰えを感じ始めた40代、50代、60代の方まで、幅広い層に受けていただいており、満足度も非常に高いです。
ACRS療法は、最初は1ヶ月おきに3回ほど受けていただくのが基本サイクルですが、2週間から1ヶ月ほどで肌質の変化や赤みの軽減を実感される方が多いですね。肌の土台から立て直したい方には、ぜひ試していただきたい治療です。
北山 英美子 総院長がおすすめするクリニック選び|「流行り」よりも「安全性」
SNSを開けば美容医療の情報が溢れている現代。何が正しくて、何が自分に合っているのか迷ってしまうことも。
北山先生の美容皮膚科医としての矜持と、後悔しないためのアドバイスを伺いました。
ーー美容業界は新しい治療法や機器が次々と出てきますが、フェミークリニックさんではどのような基準で導入を決めているのでしょうか?
北山総院長
私が導入を検討する際に最も重視しているのは、やはり「安全性」です。美容医療の新しい技術は、まだ歴史が浅く、未知の部分があることも少なくありません。どんなに画期的と言われていても、副作用のリスクや長期的な安全性が確立されていないものには飛びつかず、慎重に様子を見ます。
また、「流行っているから」という理由だけで導入することもありません。その治療の理論(メカニズム)に納得感があるか、そしてその理論に見合った結果が本当に出るのか。ここを厳しく見極めます。中には「本当にその理屈で効くの?」と首をかしげたくなるようなものもありますから(笑)。
ーー先生ご自身で試されることもあるのですか?
北山総院長
はい、ほぼ全て自分で試しています。「これまでの治療では限界があった悩みを解決できる可能性がある」と判断したものは、まず自分自身やスタッフでテストを行い、効果やダウンタイム、痛みの程度などを体感します。そこで納得できて初めて、患者様へのメニューとして提供を開始します。
2〜3年で廃れてしまうような流行りの治療にお金を使っていただくよりも、長く信頼でき、確実に効果が見込める治療を提供したいと考えています。
ーー今はSNSでインフルエンサーの方が美容医療を紹介することも多いですが、情報収集において気をつけるべきことはありますか?
北山総院長
ここに関しては、ぜひ警鐘を鳴らしたいですね。SNSの情報がすべて正しいとは思わないでください。また、憧れのインフルエンサーさんが「これをやって良かった!」と言っていたとしても、それがあなたに当てはまるとは限りません。
人の肌質や骨格は千差万別です。ある人には劇的な効果があった治療が、別の人には効果がなかったり、逆効果になったりすることさえあります。「あの人がやっていたから、私も絶対にこの治療がしたい!」と決め打ちでクリニックに行くのは、あまりおすすめできません。
ーーでは、どのようにクリニックを選べば良いのでしょうか?
北山総院長
一番確実なのは、実際にクリニックに足を運び、医師と直接話をすることです。ネット上の口コミや評判も参考にはなりますが、最終的には「人対人」の相性です。カウンセリングで悩みを相談した時に、あなたの話をしっかり聞いてくれるか、質問に対して明確に答えてくれるか、メリットだけでなくリスクも説明してくれるか。そういった対話を通じて、「この先生なら信頼できる」と思える医師を見つけることが大切です。
「流行っているクリニック」ではなく「信頼できる医師」を探す。それが、美容医療で失敗しないための鉄則だと思います。
ーー最後に、肌の悩みを抱えている読者の皆様へメッセージをお願いします。
北山総院長
美容クリニックの敷居は随分と下がりましたが、それでもまだ「こんな些細な悩みで行ってもいいのかな?」「何が悩みかも分からないけど、なんとなく肌の調子が悪い」といった理由で受診を迷われている方がいらっしゃるかもしれません。
フェミークリニックは、そういった「漠然とした悩み」でも大歓迎です。「具体的にこの治療がしたい」と決まっていなくても構いません。ご来院いただければ、プロの視点で肌の状態を診断し、「あなたの肌は今こういう状態だから、こういうケアをするともっと良くなりますよ」とアドバイスさせていただきます。
私たちは、真面目に、誠実に、患者様の「きれいになりたい」という気持ちに寄り添うクリニックであり続けたいと思っています。ニキビ一つ、シミ一つからでも、どうぞお気軽にご相談ください。皆様がご自身の肌をもっと好きになり、笑顔で毎日を過ごせるよう、全力でサポートさせていただきます。
フェミークリニック
| 診療科目 | 美容皮膚科 |
|---|---|
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| 総院長 | 北山 英美子 |
| TEL | <渋谷院> 0120-388-876 <新宿院> 0120-388-865 <池袋院> 0120-388-825 <銀座院> 0120-388-829 <大阪梅田院> 0120-388-867 <心斎橋院> 0120-388-818 <天王寺院> 0120-388-357 |
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