2025年10月2日に実施したインタビューを元に執筆しています。
美容医療に興味を持ちつつも、
「どのクリニックを選べばいいのか分からない」
「本当に自分に合った施術を提案してくれるのだろうか」
といった不安や疑問を抱えている方は多いはずです。
そこで今回は診療ナビの編集部が、JR御徒町駅から徒歩1分という好立地にある「AILE Clinic(エールクリニック)」の院長、井原 力哉(いはら りきや)先生に、美容医療についてインタビューを行いました。
東京大学医学部を卒業後、眼科医として豊富な経験を積んだ井原先生が、なぜ美容医療の道へ進んだのでしょうか。
そして、激しい競争が繰り広げられる都心で、どのような想いを持って患者様と向き合っているのか、について詳しくお話しをお聞きしました。
医師への道、そして美容医療へ|井原院長の原点
幼少期の体験が、医師の道に進む小さなきっかけになったと語る井原院長。
数ある診療科の中から眼科を選び、さらに美容医療の世界へ足を踏み入れた背景には、どのような思いがあるのでしょうか?
ーー先生が医師を志した、最初のきっかけは何だったのでしょうか?
井原院長
「絶対に医師になるんだ」というような、非常に強い決意が幼い頃からあったわけではありません。ただ、今振り返ってみると、一つの「ご縁」が大きなきっかけだったと感じています。
実は私自身、幼い頃に「内斜視」という、いわゆる斜視の状態で、眼科で手術を受けた経験があるんです。手術によって症状が改善し、担当してくださった先生への感謝の気持ちとともに、「お医者さんはすごいな」と子供心に強く感じたことを覚えています。その時の体験が、無意識のうちに私を医療の道へと導いてくれたのかもしれません。
ーーもともとご専門だった眼科医から、なぜ美容医療の道へ進まれたのですか?
井原院長
大学の学生時代から、病気を治して「寿命を延ばす」医療よりも、患者様の「生活の質(QOL)を改善する」ことの方に、より強い興味を持っていました。その点において、眼科は非常に魅力的な分野でした。もちろん命に関わる病気もありますが、多くは「目が見える、見えない」といった、日々の生活の質に直結するお悩みを解決する分野だからです。
しばらくは眼科医として勤務していましたが、その中で美容医療という選択肢を知りました。私が大学を卒業した頃は、今ほど美容医療が一般的ではありませんでしたから、当初は全く考えていなかった道です。しかし、美容医療もまた、病気を治すのではなく「今ある状態をより良くする」ことで、患者様の人生を豊かにし、前向きな気持ちにさせる、まさにQOLを向上させるための医療です。そこに強い関心を持ち、新しい挑戦としてこの世界に足を踏み入れることを決意しました。最初は大手美容外科に勤務し、経験を積むことからスタートしましたね。
なぜ「上野・御徒町」なのか? |AILE Clinicを開院した理由
2021年、井原院長は自らの理想とする医療を追求するため「AILE Clinic」を開院しました。
数ある都心のエリアの中から「上野・御徒町」を選んだ理由、そしてクリニックに寄せられる患者様の声について伺いました。
ーー都内には数多くのエリアがありますが、この上野・御徒町を開業の地に選ばれた理由を教えてください。
井原院長
美容医療、特に定期的なメンテナンスが必要な施術を受ける上で、クリニックの「通いやすさ」は非常に重要なポイントだと考えています。そこで、開業地を探すにあたっては、利便性の高い山手線沿線に絞っていました。
その中でもこの場所を選んだ最終的な決め手は、やはり「立地」です。上野・御徒町エリアは、JRや地下鉄など複数の路線が乗り入れるターミナル駅でアクセスが抜群でありながら、当時、都心の他の主要駅周辺と比較して借りやすい。クリニックの広告費や内装費、そして家賃といった固定費をできるだけ抑え、その分を患者様が受けやすい施術価格に反映させたいという想いがありました。気軽にメンテナンスに来ていただけるクリニックを目指した結果、この場所にご縁があったという形です。
私が開院した2021年頃は、この辺りに個人の美容クリニックはまだ少なかったんですが、最近は皮膚科に併設する形も含め、非常に多くのクリニックができて、活気のあるエリアになっています。
ーーどのようなお悩みを抱えた方が多く来院されていますか?
井原院長
年齢層で言うと、30代、40代の女性が最も多いですね。「最近シミが気になってきた」「疲れて見えるクマをなんとかしたい」といった、エイジングケアに関するご相談が中心です。また、ボトックスやヒアルロン酸注入のように、定期的なメンテナンスで通ってくださるリピーターの患者様も多くいらっしゃいます。
エリアとしては、やはり都内にお住まいの方が多いですが、千葉県、埼玉県、神奈川県といった近隣の県からも、電車で通ってくださっています。遠い方ですと、茨城県から足を運んでくださる方もおられますね。
また、最近は男性の患者様も増えていますが、当院の場合、特に男性は口コミをきっかけに来院される比率が高い印象があります。女性に比べて、まだ美容クリニックへの心理的なハードルが高い方もいらっしゃると思うので、実際に施術を受けたご友人や知人の方からの紹介が、来院の大きな後押しになっているのかもしれません。

院長がワンストップで診る|個人クリニックだからこそ実現できる「患者様本位の美容医療」とは
AILE Clinicの特徴は、院長である井原先生が一貫して患者様を担当すること。
そのこだわりで得られるメリットや、大手クリニックとの違いについて、深く掘り下げていきます。
ーー先生が診療において、最も大切にされていることは何ですか?
井原院長
個人で運営しているクリニックだからこそできる、院長である私がカウンセリングから施術、そしてアフターフォローまで、すべてを一貫して担当することです。これが私の診療におけるこだわりであり、当院の強みだと考えています。
毎回同じドクターが診ることで、患者様の僅かな変化にも気づきやすくなりますし、長期的な視点での治療もしやすくなります。何より、患者様ご自身が安心して継続的な治療を受けていただけること、そしてそれが最終的に医療の安全性にも繋がると確信しています。
ーー大手クリニックとの違いは、具体的にどのような点にありますか?
井原院長
一番の違いは、カウンセラーの存在だと思います。多くの大手クリニックでは、専門のカウンセラーが患者様のご要望をヒアリングし、施術内容や使用する糸の本数、ヒアルロン酸の注入量などをある程度固めてから、最後にドクターが確認するという流れが一般的です。
一方で当院では、私自身が直接カウンセリングを行います。もちろん、受付スタッフが問診票の確認などは行いますが、どのような施術を行うかを決めるのは、最初から最後までドクターである私です。
どちらのスタイルにも良さがあると思います。施術について事細かく、時間をかけてじっくり話を聞きたいという方や、受けるかどうかは別として様々なメニューの説明を詳しく聞きたいという方は、カウンセラーがいるクリニックの方が向いているかもしれません。
ただ、「ドクターと直接話して、専門的な視点から自分に最適な提案をしてほしい」「余計なセールストークは省いて、必要なことを的確に判断してほしい」とお考えの方にとっては、当院のスタイルが合っていると思います。患者様によって好みは分かれると思いますが、私はこの直接対話こそが、信頼関係の第一歩だと考えています。
ーーカウンセリングでじっくり話を聞きたい、というニーズにはどう応えていますか?
井原院長
ドクターが一人で全ての患者様を診察しているため、正直なところ、お一人あたりにかけられるカウンセリングの時間には限りがあります。30分、1時間とお話しすることは物理的に難しいのが現実です。
その分、当院ではいくつかの工夫をしています。一つは、ホームページの情報量をできるだけ充実させることです。施術内容はもちろん、ダウンタイムやリスク、そして患者様からよくいただくご質問などを詳しく掲載し、ご自宅でじっくり読んでいただけるようにしています。
もう一つが、LINEを活用したアフターフォローです。施術を受けられた患者様には、術後数日経ったタイミングで経過を確認するメッセージをお送りするなど、ご不安な時期をしっかりとサポートする体制を整えています。口頭での説明は忘れてしまいがちですが、メッセージとして記録が残ることで、患者様の安心に繋がればと考えています。
AILE Clinicで可能な治療と施術
井原先生が眼科医として培った豊富な知識と経験が、現在の美容医療において強みとなっています。
特に繊細な技術が求められる目もとの治療や、ニーズの高い施術について伺いました。
ーーやはり、先生の得意分野は「目もと」の施術になるのでしょうか?
井原院長
そうですね。二重術やまぶたの脂肪取り、クマ取りなど、目もとの施術は、眼科医として培った解剖学的な知識や経験を最大限に活かせる分野です。
特に目の周りの皮膚は非常に薄く、大切な視機能も担っているため、無理な施術はその機能を損なうリスクも伴います。私は眼科と美容外科、両方の視点からリスクを正確に判断し、無理のない範囲で、かつ患者様の理想に近づける最適な方法をご提案できることが強みです。「持病で眼科に通っているが、二重の施術を受けたい」といったご相談にも、的確なアドバイスができると思います。
ーー最近、特に相談が多い施術や、先生が注目されている治療はありますか?
井原院長
シミ取りやクマ取りに加えて、日々のメンテナンスとして定期的に通われる方が多いのは、やはりボトックスやヒアルロン酸といった注射系の施術ですね。当院では、特定の施術に特化するというよりは、患者様のニーズが高い分野のメニューをしっかりと揃え、高いレベルで提供することを心がけています。
時には、患者様からの「こういうメニューはないの?」というお声がきっかけで、新しい施術を導入することもあります。もちろん、お一人のご意見ですぐに、というわけにはいきませんが、複数の方から同様のご要望があれば、「では、導入を検討してみよう」となります。クリニックは私一人のものではなく、通ってくださる患者様と一緒に創り上げていくものだと考えています。
ーー人気の「糸リフト」について詳しく教えていただけますか?
井原院長
糸リフトは、メスを使わずに特殊な糸を皮下に挿入し、たるみを引き上げる施術です。私が美容外科医になったばかりの頃と比べると、施術価格が半分以下になるなど、格段に受けやすい価格になってきているのが大きな変化ですね。メーカー間の競争などもあり、患者様にとっては非常に良い環境になっていると思います。
以前は20万円、30万円といった価格帯が主流でしたが、今ではその半額以下で同等の内容が受けられるようになり、初めての方だけでなく、リピートしてメンテナンスをされる方が非常に増えました。理想的には年に1回程度のメンテナンスをおすすめしていますが、価格が下がったことで、より継続しやすくなったのではないでしょうか。
また、糸は時間とともに溶けてコラーゲンに置き換わり、肌のハリを支えてくれます。もちろん、加齢による新しいたるみは出てきますが、定期的にメンテナンスを行うことで、良い状態を長くキープすることが期待できると思います。
【症例解説】自然な美しさを引き出す|AILE Clinicの二重・クマ取り術
AILE Clinicでは、院長の井原先生が元眼科医としての知見を最大限に活かし、多くの患者様の目もとのお悩みを解決しています。
ここでは、特にご相談の多い「二重術」と「クマ取り」について、具体的な考え方や施術のこだわりを伺いました。
ーー二重術のデザインにおいて、特に意識されていることはありますか?
井原院長
カウンセリングでは、患者様がどのような印象になりたいのかを丁寧にお伺いした上で、その方の職業や生活スタイルに合わせた二重幅をご提案しています。
例えば、人前に立つお仕事で普段からメイクもしっかりされる方には、華やかな印象になる広めの二重幅も選択肢になります。一方で、ナチュラルな印象をご希望の方には、あくまで自然に見える範囲での調整が重要です。特に、目と眉の距離はデザインを決める上で非常に重要なポイントで、この距離が近い方が幅を広く取りすぎると、不自然な仕上がりになってしまいます。
実際にシミュレーション用の棒で仕上がりイメージをお見せしながら、ご本人に納得していただけるラインを一緒に探していくことを大切にしています。
ーー糸がすぐに取れてしまわないか、という不安もあります。
井原院長
そうですよね。デザインと同じくらい、施術の持続性も大切だと考えています。当院の二重埋没法では、施術後の糸がすぐに取れてしまわないよう、しっかりと留めることを意識しています。一般的に、糸をかける組織の量が少ないほど術後の腫れは少なくなりますが、同時に糸が取れやすくなるという側面もあります。そのため、腫れと持続性のバランスを丁寧に見極めながら、できるだけ長持ちするように施術を行っています。
ーー「切らないクマ取り」について、どのような施術か教えていただけますか?
井原院長
「疲れて見える」「老けて見られる」といったお悩みの原因になる目の下のクマは、多くの場合、眼窩脂肪(がんかしぼう)という脂肪が前に突出することで生じます。この脂肪を、まぶたの裏側から切開せずに取り除くのが「切らない目の下の脂肪取り」です。お顔の表面に傷ができないため、ダウンタイムも比較的短く、初めて美容医療を受ける方にもおすすめしやすい施術ですね。
ーークマ取りの施術で、最も重要になるポイントは何でしょうか?
井原院長
この施術で重要なことは、脂肪を取りすぎないことです。特に、ゴルゴラインと呼ばれる頬の上のへこみが目立つ方の場合、脂肪を取りすぎてしまうと、かえってそのへこみが強調されてしまうことがあります。クマはしっかりと解消しつつ、不自然な窪みができないよう、ミリ単位で残す脂肪の量を見極めることを意識して施術しています。ただ脂肪を取るだけでなく、お顔全体のバランスを見て、より自然で若々しい印象になるよう仕上げることが私のこだわりです。
激動の美容医療業界で目指す|AILE Clinicを「かかりつけ医」にするための覚悟
華やかに見える美容医療業界ですが、その裏では厳しい競争が繰り広げられています。
そんな中で井原院長が見据えるAILE Clinicのこれからと患者様への想いについて深掘りしました。
ーー美容クリニックは競争が激しいと聞きます。その中で先生が目指すクリニック像とは何でしょうか?
井原院長
特に都内ではクリニックの数も非常に多く、新しく開業しては、1年も経たずに閉院してしまうクリニックも少なくありません。もし、コース契約をしたクリニックが倒産してしまったら、支払ったお金は戻ってきませんし、その後のアフターケアも受けられなくなってしまいます。
だからこそ、私が今一番に考えているのは、規模を急拡大することではなく、このクリニックを安定的に、そして長期的に運営し続けることです。それが、当院を選んで通ってくださる患者様に対する、私の最大の責任だと考えています。何かあったときにいつでも相談できる、頼れる存在でありたい。目指しているのは、美容における「かかりつけ医」のようなクリニックです。
ーー「かかりつけの美容クリニック」を持つことのメリットとは何だと思われますか?
井原院長
一度きりの施術で劇的に変わろうとするのではなく、長期的な視点でご自身の美と向き合い、信頼できる一人の医師と共に歩んでいけることが最大のメリットだと思います。
同じ医師が継続して診ることで、お肌の状態やたるみの進行具合、ライフスタイルの変化などをトータルで把握し、その時々で本当に必要な、最適な治療をご提案できます。美容医療は、一度やったら終わりではありません。5年後、10年後も美しくあり続けるために、気軽に相談でき、安心して任せられるパートナーを見つけることが、何よりも大切なのではないでしょうか。
これから美容医療を考えるあなたへ|井原院長からのメッセージ
最後に、この記事を読んでいる美容医療を検討中の方や、クリニック選びに悩んでいる方へ、井原院長からメッセージをいただきました。
ーー最後に、この記事を読んでいる方々へメッセージをお願いします。
井原院長
美容医療が以前よりもずっと身近なものになり、情報も簡単に手に入るようになりました。その一方で、情報が溢れすぎていて、何を信じ、どこへ行けばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
「どれがいいのか分からない」という、そんな漠然としたご相談でも全く問題ありません。当院では皆さんのお悩みをしっかりと伺い、無理のない範囲で、今考えられるベストな方法を一緒に探させていただきます。
当院は、誰にとっても通いやすい、信頼できるクリニックでありたいと願っています。あなたの「美容のかかりつけ医」として、充実した毎日を送るためのお手伝いができれば幸いです。
AILE Clinic(エールクリニック)
診療科目 | 美容外科・美容皮膚科 |
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住所 | 〒110-0005 東京都台東区上野6丁目2-14喜久屋ビル9階 |
診療時間 | 10:00〜19:00 |
休診日 | 日曜・不定休 |
院長 | 井原 力哉 |
TEL | 03-6284-3700 |
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